2008年09月14日
マスタークラス受講 憧れのLiz Carroll
今週末はイーストクレア地方のタラというところで、「Tulla Trad」というフェスが行われています。このチラシはフィークルのフェスに参加したとき、オフィスで偶然手にいれ、何気なく読んでいたら「Liz Carroll」様が教えに来るというではないですか!!ヒュー!
Liz。
アイルランドに来て、私が最初にコピーしたのが彼女。ある時、ほぼ連日、一日中机に向かい、黙々と彼女のCDからその音を採譜しました。テクニックも何も知らない私だったので、その時は彼女のアレンジ、装飾音、とにかく全ての音を残らず採譜しました。やっと出来上がったそのCD全曲の譜面。この譜面は私に自信を与えたし、その後数度としたストリートパフォーマンス、各地のPubでの演奏では必ず盛大な拍手を頂くことができました。
私がここまでこれたエネルギーの源だったのは、常に彼女でした。
そんな彼女についに会える!!
昨日がその日だったのです。
直前までタラまでの行き方をちっとも調べなかったので、いざ調べてみるとぜんぜん交通手段が無いことに青ざめました。でーも、何とかなるのだ。『もうタクシーしかないのかしら。ヒッチかしら。』と諦めかけていたとき、ついに見つけた新しルートのバス!電話予約して完了!
着いてみると、大きな音でコンサーティーナのCDが街の中心で流されていて、いかにもフェス中の街といった感じ。目の前にオフィスのテントがあったので、そこでさっそくポスターを頂きました。(最近、このポスター集めが趣味になってきた。今回は無料でした♪)
PubでGig(今まで私がセッションと呼んでいたもの。ある決まった時間になると、Pubが呼んだ音楽家の演奏が無料で聴ける。)を聴いて時間を潰した後、ワークショップとマスタークラスが行われる会場のセカンダリースクールへ向かった。20分前に着いたが、誰も係りの人らしき人はおらず、待っている間にオーストラリア人のカップルとお話をした。彼女はマスタークラスを受けるらしい。
実は、このマスタークラス、受けるためには朝10時に来なければならなかった。でも私はバスの時間のせいで行けなかったから、聴講だけでも、と思いやってきたのでした。
スタッフがやってきた。どうやらこの学校の学生たちがやってくれるらしい。聴講したい旨を話し、どんどんやってくる受講生たちに押されながら、何やかんやしていたら、結局マスタークラスを受けられることになった。何かしらないけど、ラッキー!☆
LizのCDの話に戻るが、そのジャケットに描かれているLizは、ブラウンヘアの小柄な、小さな女の子。さらに何ていうかキツイ視線で、ピアノの上に座ってたりする。
そのイメージしかなかった私は、彼女を見て驚きました。
だって、背は180近いんじゃないかってくらい高いし、太っては決していないんだけど、モロこっちの人の体系で、そして何より、気持ちよく快活に話す。その笑顔はなんていうか、クレバー。
演奏にも思っていたのとキャップがあった。
もっとバリバリ大きな音でエネルギッシュに弾くんだと思っていたが、全然ちがった。
音量は基本小さいし、(録ってる録音が心配なくらい。)
右手の小指、薬指も使ってない。(絶対彼女の弾き方なら、この二本の指は他の奏者とは違って必要だろうと思ってた)
Lizの演奏を、アイリッシュから離れてきている、トラッドではない、などど言われるのを聞いたことがあるが、いやいやそうじゃなかった。その演奏は紛れも無く、アイリッシュ音楽の真髄です。(真髄なんて言葉を私が使うには本来まだまだ早いのだが、他に言葉が見付からない。)
彼女の好きという気持ちが、彼女の演奏をこうさせた、っていうのが分かる。一つ一つの音に愛があるもの。残らず音楽しているという印象。
マスタークラスでは、Reel、Jigを一曲ずつ。さらにその曲上で右手・左手のテクニック、アレンジの仕方を教わり、さすが普通のワークショップとは違った。彼女の教え方はとてもうまくて、しかも彼女自身がそれを楽しんでやっている風。
レッスンの最後に、彼女のCDを採譜したときどうしても分からない装飾音があったので、本人にこれは一体どうやっているのか聞いた。丁寧に弾いてくれて、一緒にその曲をちょっと弾いた♪
(結局、種明かしの内容は、やはりそれであってたのか、という結果だった。つまり私がやっても、彼女のように聴こえなかったという。。。力不足。てへ☆)
夜はコンサートがあり、めくるめく超有名な奏者たちの演奏を堪能した。Lizも弾いた。20時にコンサートが始まり、0時に終わった。その後Pubへ行くと、皆集まってきていて盛大なセッションが開催されてた。私達が居る間に、どんどんさっきのコンサートで弾いてた皆さんも参加して、すごい豪華なことになっていた。Lizも弾いてた。私はそれだけでさらに大興奮!気付くと2時。まだまだそのセッションは終わりそうに無い。
Liz、明日ソロコンサートなのにさ、すごいよね、余裕だよね...!!!
あぁ私もあんな演奏家になりたいっっ!
さて、今こうして日記を書いたわけだが、同時に、これからその彼女のソロコンサートにどうやって行くかを考えている。
ヒッチはやっぱり危ないかな。タクシーかな。
at 21:42│Comments(0)
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